デジタル化の長所と短所
今回はデジタル化の長所と短所をあらためて考えてみたいと思います。
長所と短所を考えることで、すぐれている部分は伸ばし、劣っている部分は補いながらデジタル化を実行しましょう。
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デジタル化とは
デジタル化と言われるものは、世の中に多様に存在しています。
例えばコロナ禍でWeb会議システムを導入したこともデジタル化であるし、最近は一般的になってきた電子マネーでの決済もデジタル化でしょう。
なので初めにここで話すデジタル化について定義したいと思います。
ここで話すデジタル化とは紙やフィルムなどのアナログ媒体をスキャナーやデジタルカメラを使用して画像データ化したものに、関連するテキストデータを付与し、パソコンを使って検索や閲覧が可能な状態になっていることを示します。
デジタル化の長所
デジタル化の長所は何と言っても検索の容易性・迅速性ではないでしょうか。
また情報の共有やアクセス性の良さなどもデジタル化の長所として挙げられるかと思います。
検索の容易性・迅速性
アナログ媒体は管理方法にもよりますが、概ね以下の要領によって対象資料を探し出すのではないでしょうか。
①台帳で保管場所を確認する。
②保管場所へ移動して該当の保管棚やキャビネットから資料を取り出す。
③資料のインデクスや目次を確認して目的の資料であるか確認する。
これを目的の資料が見つかるまで繰り返し行います。
このように目的の資料までに辿り着くために多くの時間を費やしています。
一方、デジタル化がされていれば、パソコンにその資料のキーワドなどを入力し検索すれば短時間で辿り着くでしょう。
① パソコンで検索をかけ表示させ、目的の資料であるか確認する。
検索の容易性と迅速性はくらべるまでもなく、デジタル化の最大の長所と言えると思います。
情報の共有
アナログ媒体で情報の共有を考えた場合、身近なものでは掲示板や回覧版などでしょうか。
また必要な数だけコピーを取っての配布や、手紙・DMなども情報の共有の手段として使われます。
コピーや郵送となれば時間も費用もかかり、非常に手間となります。
デジタル化された資料であれば、メールに添付して送ることで共有が可能になります。
ワークフローなどのシステムを導入していれば、掲示や回覧もより効率よく行うことが可能です。
アクセス性の良さ
アナログ媒体では先に述べたように、多くの時間を要します。
仮にマイクロフィルムなどの他のアナログ媒体に媒体変換されていたとしても、デジタル化のアクセス性の良さには太刀打ちできないでしょう。
デジタル化はよりオープンな環境にデータを置けば、いつでも、だれでも、どこででもアクセスが可能となります。
また情報の蓄積や整備といった追加、更新、修正、削除などの行為がすぐにできることもデジタル化の大きな長所であります。
デジタル化の短所
デジタル化の短所は長所と表裏一体なところがあり、改ざんや複製の容易性が挙げられます。
またアナログ媒体とは違い、媒体そのものには可視性がないことも短所であると考えます。
改ざんや複製の容易性
デジタル化の長所としてアクセス性の良さを挙げましたが、修正などが容易にできることは、逆に改ざんも容易に可能とすることになります。
アナログ媒体であれば改ざんは痕跡が残りやすく判断しやすいとされていますが、デジタル化の改ざんは痕跡が残りにくく非常に問題視されています。
また複製の容易性も大きな問題のひとつです。簡単に複製が取れてしまうことで著作権の侵害などの問題もよく指摘されています。
このような短所は事前に把握して、その対応を反映させた仕組みを築き上げることが重要となってきます。
媒体そのものには可視性がない
アナログ媒体とは違い、媒体そのものに可視性がないことは大きな違いでしょう。
可視性がないことは、意識しておかなければならいな重要なことだと思っています。
アナログ媒体は見ればその資料に何が書かれていて、資料の状態はどうなのかなどすぐに判断がつくかと思います。
一方のデジタル媒体はハードやソフト、システムなどに依存度合いが大きく、媒体そのものだけでは何が書かれているか分かりません。
またその画像データの状態もうかがい知ることはできません。
必要な時に画像データが開けない、開かないという話はよく聞く話です。
可視性がないからこそ、より定期的に確認を行い、現在の環境に則したものに移行することが重要であると考えます。
まとめ
今回はデジタル化の長所と短所について、それぞれお話しさせていただきました。
デジタル化は検索性能に優れ、アクセスや共有化が改善されることになる一方、悪意ある改ざんや複製が容易に可能となります。
また媒体そのものには可視性がないため定期的な確認を行い、現在の環境への移行も欠かせません。
弊社ではデジタル化のすぐれている部分は伸ばし、劣っている部分は補えるようなご提案を心掛けております。
ご相談をお待ち申し上げております。