catch-img

企業(ビジネス)アーカイブズを構築する目的とは? メリットと活用方法

企業(ビジネス)アーカイブズは、自社の組織活動を記録して保存・管理する仕組みのことです。創業から現在に至るまでの社史・文書・社内報・過去の製品資料などをデジタル化して保存・管理することで、人材育成や広報、ブランディングなどのさまざまな活動に役立てられます。

企業アーカイブズを構築しようと考えている担当者のなかには、「企業アーカイブズを構築する目的とは何か」「企業アーカイブズを構築するとどのようなメリットが得られるのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

この記事では、企業アーカイブズを構築する目的やメリット、活用事例を紹介します。


目次[非表示]

  1. 企業アーカイブズを構築する目的とは
  2. 企業アーカイブズの構築によってもたらされるメリット
    1. ①原本の破損・劣化を抑制できる
    2. ②検索性が向上する
    3. ③二次加工によって情報価値を高められる
    4. ④企業文化やアイデンティティを共有・継承できる
    5. ⑤ブランディングにつなげられる
  3. 東京海上日動火災保険株式会社さまの事例|社内公開
  4. まとめ


企業アーカイブズを構築する目的とは

企業アーカイブズとは、組織活動を記録した資料を保存・管理する仕組みのことです。ビジネスアーカイブズと呼ばれることもあります。

社史・社内報・過去の製品情報などを蓄積・保存して、企業の伝統や文化などの知識資産・知的資産を伝承・共有することが目的です。

企業アーカイブズに蓄積・保存した組織活動の記録は、企業の経営資源として以下の役割を果たすことが期待されます。


▼経営資源としての企業アーカイブズの役割

  • 先人の経験や過去の取り組みを基に経営戦略を策定する
  • 過去に開発した製品の情報を、新たな製品開発に役立てる
  • 企業の歴史を広報の材料にしてブランド戦略に生かす

また、企業活動においては、社会的公正や環境への配慮を組み込んだ企業の社会的責任(CSR)が求められています。

企業アーカイブズを構築して外部に公開することで、社会に対する透明性を確保できるほか、自然環境を保護する活動に過去の環境や公害などについての資料を役立てられるようになります。



企業アーカイブズの構築によってもたらされるメリット

企業アーカイブズを構築すると、貴重な資料の保存・管理がしやすくなるほか、経営資源としてさまざまな活用ができるようになります。主なメリットには、次の5つが挙げられます。


①原本の破損・劣化を抑制できる

1つ目のメリットは、原本の破損・劣化を抑制できることです。

企業アーカイブズの構築にあたって紙媒体の資料や文書をデジタル化することで、原本を取り扱う頻度が減り、破損・紛失のリスクを防げます。

また、古い歴史資料を持ち出すことによる保存環境の急激な変化を防げるため、劣化の抑制にもつながります。


なお、デジタルアーカイブ化した資料を長期保存するポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

  デジタルアーカイブを支えるメディアの長期保存 3つのポイント デジタルアーカイブに取り組むうえで、イメージデータやメタデータ用のテキストデータなど様々なデジタルデータが発生します。今回はこうしたデジタルデータを、光ディスクで長期保存するためのポイントをご紹介します。 デジアカ


②検索性が向上する

2つ目のメリットは、検索性が向上することです。

社史や社内報などの資料をデジタル化して、情報を紐づけるためのメタデータを付与することで、企業アーカイブズの検索性が向上します。

資料のカテゴリや作成時期、保存場所などの情報を一元管理して検索できるようになれば、必要な資料を短時間で見つけ出すことが可能です。

また、これまで埋もれていた歴史資料や貴重な文書を発見できれば、情報資産としての利活用の促進にもつながります。


③二次加工によって情報価値を高められる

3つ目のメリットは、二次加工によって情報価値を高められることです。

企業アーカイブズの構築にあたって紙媒体の資料や文書をデジタル化すると、コンテンツをダウンロードして加工できるようになります。

社内研修や広報の資料として二次利用する際に、補足情報を書き込んだり、注釈を追記したりして見やすく加工することで情報価値を高められます。


④企業文化やアイデンティティを共有・継承できる

4つ目のメリットは、企業文化やアイデンティティを共有・継承できることです。

創業から現在に至るまでの企業の歴史や伝統などを企業アーカイブズに蓄積・保存すると、次の世代へと受け継いでいくことが可能です。

これらの情報資産を従業員への教育・研修やイベント資料の作成などに活用することで、企業文化とアイデンティティの共有・継承につながります。


⑤ブランディングにつなげられる

5つ目のメリットは、ブランディングにつなげられることです。

企業アーカイブズは、社内だけでなく一般に公開することも可能です。企業の歴史や伝統、製品が誕生した経緯などの背景を外部に発信することで、ブランディングにつながると考えられます。



東京海上日動火災保険株式会社さまの事例|社内公開

東京海上日動火災保険株式会社さまでは、社史・社内報・創業当時からの営業報告書・取締役会議事録・契約書類・社員名簿などをまとめた企業アーカイブズを構築しました。


長い歴史を持つ保険会社の専門図書館として、保健・法律・金融・経営・災害などに関する社内資料を保管して、グループ会社をはじめ従業員、OB、研究者への情報提供を行っています。

企業アーカイブズの構築によって、資料提供に関するスピードや正確性が上昇したほか、二次加工を行うことで利用者が分かりやすい資料の提供を実現しました。蓄積された資料データは、人事・広報部門での資料作成や史実の確認に役立てられているとのことです。



まとめ

この記事では、企業アーカイブズについて以下の内容を解説しました。


  • 企業アーカイブズを構築する目的
  • 企業アーカイブズの構築によってもたらされるメリット
  • 東京海上日動火災保険株式会社さまの事例


社史や過去の社内報などをまとめた企業アーカイブズを構築することで、貴重な経営資源を次世代に受け継げるほか、ビジネスに利活用できるようになります。

また、インターネット上で企業に関する資料を一元管理すると、検索性や情報価値を高められます。蓄積した資料は、企業文化やアイデンティティの共有・継承、ブランディングにも役立てられます。

デジアカ』では、企業が保有する社史や社内報、過去の製品資料などのデジタル化と企業アーカイブズの構築をサポートしています。経営資源に新たな価値を生み出して、企業の成長につながる情報基盤を実現します。


詳しいサービス内容は、こちらの資料をご確認ください。

  資料ダウンロード|デジタル化で資料の利活用を推進するならデジアカ デジアカに関する資料の一覧ページです。デジタルアーカイブでお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。 デジアカ