
劣化マイクロフィルムのデジタル化作業における注意すべきポイント!
劣化しているマイクロフィルムのデジタル化作業と、劣化していないマイクロフィルムの作業における違いや注意点について説明します。
ここでの劣化とは、TACベースのマイクロフィルムがビネガーシンドロームを起こした状態のことを指します。
ビネガーシンドロームとは、時間の経過とともに加水分解が進み、酢酸の臭いがしたり、フィルムの波打ち、べたつきが起こる現象です。
症状が進むと、最終的にはベースの破壊を引き起こし、使用不可能なフィルムになってしまいますので、注意が必要です。
マイクロフィルムについては、以下の記事を参照してください。
↓↓↓マイクロフィルムとは何ですか? ↓↓↓
はじめに
マイクロフィルム感光材料は、販売・製造を行っている富士フイルム株式会社から生産終了が発表されています。
マイクロフィルムについては2025年12月に最終受注、処理薬品については2026年3月に最終受注とされています。
https://www.fujifilm.com/jp/ja/business/data-management/microfilm(富士フイルム株式会社ホームページより該当ページ)
これに伴い、今後は新たにマイクロフィルムを作製することができなくなります。
これまでに作製されたマイクロフィルムのみ利用可能です。
新しいマイクロフィルムは作製できなくなりますが、マイクロフィルムについて十分に理解すれば、まだ多くの活用方法があります。
フィルムの閲覧や紙への印刷、画像データ化などが挙げられます。
この記事が、マイクロフィルムの理解に少しでもお役に立てば幸いです。
作業手順
作業手順は劣化している、していないで、基本変わりはありません。
複製元のフィルムの状態確認を行い、複製フィルムを作製して、作製した複製フィルムからデジタル化作業を行う作業手順です。
確認作業にて、複製フィルムを作製しないで直接デジタル化できるフィルムであるかの判断も可能となります。
劣化フィルムの場合は、基本複製元フィルムからネガ状の複製フィルムを作製してデジタル化作業を行います。
デジタル化作業では、ともにサイズや解像度、階調など定められた仕様にあわせて入力を行います。
画像検査も、あらかじめ決めた仕様の内容に沿って検査を行えば良いので、作業内容が変わることはまりません。
確認作業
対象フィルムの状態確認作業は、リワインダーと呼ばれる手動のフィルム巻き返し機を使用して行います。
劣化していないフィルムは、撮影状態の確認や接着箇所の確認などが主な確認項目です。
劣化で酢酸臭を発している様なフィルムは、フィルムの弾力性や湾曲ぐあい、波打ちの程度などをあわせて確認します。
劣化しているフィルムは、複製フィルムを作製してデジタル化作業を行うことが一般的です。
劣化の激しいフィルムは平面化処置を施し、複製フィルムを作製すことで、デジタル化作業が可能になることもあります。

【劣化マイクロフィルムの確認作業】
複製作業
元々マイクロフィルムは、撮影してできたネガフィルムをマスターフィルム(保管用フィルム)としてきました。
フィルムの活用は、そのマスターフィルムから複製フィルムを作製して、利用することが推奨されています。
これはマスターフィルムを使用することで、フィルムに傷が入ると、その傷は元に戻せないからです。
作業に使用することで傷が入る可能性もあるので、いままでは複製フィルムを作製してデジタル化作業を行っていました。
しかし今では、劣化していないフィルムは、複製フィルムを作製しないで直接デジタル化を行う作業も増えきました。
劣化して湾曲や波打ちしたフィルムは、直接デジタル化するとスキャニング時の密着が不十分となり、ピント不良のブレた画像データが散見することになります。
フィルムの複製作業では、機械の構造によって引っ張る力が加わるため、フィルム同士が十分に密着することで、ブレのない複製フィルムを作ることができます。

【マイクロフィルムの複製作業】
デジタル化作業
デジタル化作業は、画像の入力と検査が主な作業工程となります。
デジタル化作業においては、劣化している、していないで作業項目が変わることはありません。
入力作業においては、全体的な設定とフィルム毎の設定をあらかじめ定めて、的確に行うことが重要です。
検査作業も、事前に検査項目を設定して、機械的に判断できる検査はツールを有効活用し、それ以外は画像を表示させて目視検査を行いましょう。
入力作業の設定や検査項目については、以下の記事を参照してください。
↓↓↓マイクロフィルムのデジタル化 -ポイントとなる作業について-↓↓↓
まとめ
劣化マイクロフィルムのデジタル化作業では、スキャニングを行うフィルムの平面性が確保されているかが、注意すべきポイントです。
平面でないとスキャニング時の密着が不十分となり、ピント不良のブレた画像データが散見することになります。
作業的な違いは、複製フィルムを作製するか、しないかになります。
どちらを選択するにしても、はじめのフィルム状態確認作業は重要な作業工程です。
複製作業でも、平面性が確保できない場合は、別作業として平面化処置を施して作業を行うこともあります。
ニチマイではマイクロフィルムに精通した技術者が多数在籍しています。
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