
低予算でデジタルアーカイブをはじめてみませんか?
デジタルアーカイブの構築を考えたとき、大きな予算が必要になると考える人が多くいるのではないでしょうか。
いろいろな資料をデジタル化し、それぞに詳細な属性情報を付加して、公開するシステムを導入するとなれば、それなりの大きな予算が必要になることは間違いないです。
しかし資料を限定して、属性情報など自分たちで必要な情報を整備することで、費用は大幅に抑えることが可能です。
公開するシステムもデータベースの数量を減らすことで、安価なシステムを選択することが可能になります。
大きく3つに分類されるデジタルアーカイブの作業工程ごとに、費用の抑え方について見ていきましょう。
コンテンツの作製(画像データ化作業)
ここでのコンテンツは紙の貴重資料とし、スキャニングで画像データを作製することします。
貴重資料の画像データ化は、基本資料を広げた状態で、上からスキャニングが行えるスキャナーを使用します。
スキャニングの手法としては、人の手で一枚一枚めくりながら、画像データを作製していきます。
複写機のスキャナーのように、資料を流して画像データを作製する手法と比べると、費用がかかる手法です。
貴重資料は取り扱いも含め、作業によって資料が傷むことを避けて行うことが求められます。
現状維持を優先し、開き不良による判読困難がある場合のみ、最小限の解体で判読性を確保しています。
そのような入力手法であるため、コンテンツ作製費用は、占める割合が大きくなってしまうのが現状です。
しかし貴重資料のなかでも、資料形態によって、費用が変わってきます。
取り扱いが複雑になればなるほど費用はかかります。
封筒に入った資料で出し入れを要するものは、資料を傷めないように取り扱うため、出し入れも含め時間が掛かります。
封筒から出てきた資料に合わせて、入力仕様をあわせることも、時間が掛かる大きな要因です。
巻物など長い資料や大きなサイズの資料では、分割撮影が必要となり、通常より手間が掛かります。
では、費用が抑えられる資料は何かと言えば、冊物の資料になります。
これは入力機器の上に載せた資料を動かすことなく、ページをめくることで、次から次にスキャニングができるからです。
冊物のなかにも、折り込み資料や付箋などが貼られている場合は、その数量によって手間が変わってきます。
先に述べた、開き不良のある冊物も、作業が止まったり、再撮影が必要となったりするので事前の確認は必要となります。
コンテンツ作製の費用を抑えるには、冊物の資料であり、開きが良く、折り込みや付箋などがない資料となります。
費用の割合を大きく占める、コンテンツ作製費用を抑えるには、対象資料の選択も重要な要素です。
↓↓↓貴重資料のデジタル化については、以下の記事もご参照ください。↓↓↓
属性情報及びメタデータの整備(テキストデータ化)
内閣府の「デジタルアーカイブ活動」のためのガイドラインでは、「メタデータ」とは、データに関するデータであり、コンテンツの内容や所在等の情報を記述したデータとしています。
メタデータの整備においては、以下の5つの項目が、共有や再利用のために特に重要であり、判明している場合は、必須の情報として記述することが求められると述べています。
・管理番号(重複しない恒久的な識別子)
・タイトル(ラベル)
・作者(人物)
・日付(時代)
・場所
これらは分野によって対象や記述の仕方が異なるものもありますが、特に共有・公開を目的とするメタデータでは、基本的には複雑にせずシンプルで一貫した記述が良いとのことです。
また可能な限り、時間経過によって変化しないものを選びつつ、継続的に管理することが求められるとしています。
あわせて資料を特定するために、有効な属性情報を一覧にして整理しましょう。
資料に対する注記などコンテンツの詳細情報も、テキストデータにすることで、検索や表示で有効に活用することが可能となります。
公開、非公開などの利用制限なども、データとして情報を持たせることで運用が可能となります。
それぞれ分かりやすくまとめることで、管理や利用が容易となり、共有が推進される結果となります。
これらのテキスト化作業は、項目を検討し、対象資料から情報を抜き出し、入力する作業です。
他データからの抜き出しや、流用などもできるかと思いますので、自力で整理することで、入力費用を見なくてすみます。
小規模なデジタルアーカイブであれば、コンテンツの紐づけが明確となり、管理や利用がしやすくなるかと思います。
↓↓↓メタデータについては、以下の記事もご参照ください。↓↓↓
公開システムの選定
最後は公開するためのシステムになります。
アーカイブシステムの導入を、大規模で検討すると、本格的なクラウドや新しいサーバーを導入するなど費用がかかります。
運用面においても、システム改修や保守なども考量する必要があり、専門的な知識が必要で、費用がかさむ大きな要因のひとつでもあります。
低予算でデジタルアーカイブを実現させるためには、小規模なデータベースで、Webにて公開閲覧を可能とさせる簡易なシステムが最適です。
当社では手軽にデジタルアーカイブをはじめてもらうために、『ふみかごSearch』を提供させていただいています。
この製品の特長は、色やロゴなど簡単なデザイン変更に対応しているので、その資料の世界観にあわせた画面を作り込むことが可能です。
使用している既存のWebサーバーに、作製したコンテンツをアップロードするだけで資料を公開することが可能です。
検索は対象リストを表示させて、キーワド検索や項目ごとの並べ替えができ、複雑なマニュアルなしで直感的に使用することが可能です。
対象リストからリンクを貼って、コンテンツの詳細情報表示や表紙サムネイル画像画面を表示させるページも作れます。
さまざまなビューアーとの連携も可能ですので、冊物や一枚もの、絵図など資料の特長に応じた対応が可能です。
『ふみかごSearch』のビューアー例としては、『RichFlame』『RichZoom』が用意されています。
『RichFlame』は、本をめくるような感覚で使用できるファイル形式で、実際に資料を手に取ったかのように利用できます。
『RichZoom』は、大判の資料を細部まで高解像度で閲覧できるビューアーです。
大判資料はコンテンツ作製費用がかかるため、予算に余裕ができたら追加更新するなどの対応を検討しましょう。
またPDFにも対応していますので、論文や書籍の公開などにも適しています。
『ふみかごSearch』では、お客様ご自身でのデータの追加や更新はできません。
追加や更新の作業は、弊社にて別途行わせていただきますが、シンプルな作りになっているため、年間保守費用などは必要ございません。
システム構築してしまえば、追加や更新以外で費用がかかることは、基本ございません。
↓↓↓『ふみかごSearch』の詳細は、以下より資料をダウンロードしてください。↓↓↓
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まとめ
低予算でデジタルアーカイブをはじめるには、メタデータの整備と公開システムに、大きな予算を費やさないことです。
まずはコンテンツを絞って、少額の予算でも実行できるデジタルアーカイブをはじめてみましょう。
コンテンツ作製費用は、貴重資料であれば、上からスキャニングを行えるスキャナーにて画像データを作製していきます。
対象資料の開きが良く、一枚一枚めくりながら、同じ条件で入力を続けられる資料にすることで、費用を抑えられます。
属性情報やメタデータは、資料整理の一環としてご準備していただけると、費用を見る必要がございません。
テキストデータは、基本そのまま利用され、コンテンツとの紐づけがのみ行われるので、完成度の高い製品ができます。
公開システムは、低予算でもデジタルアーカイブを実現できる、弊社の『ふみかごSearch』をご案内させていただきました。
ニチマイでは、各種資料のデジタル化など、お客さまのデジタルアーカイブを総合支援いたします。
お気軽にお問い合わせください。
参考資料
内閣府知的財産戦略推進事務局
デジタルアーカイブジャパン推進委員会実務者検討委員会 「デジタルアーカイブ活動」のためのガイドライン
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/pdf/guideline_2023.pdf