
破れやすい大型図面・古地図を安全に電子化!メリットと専門業者選びのポイント
博物館や美術館、資料館などの書庫に眠る大きな絵図や古地図について、経年劣化が進んでおり「広げると破れそうで怖い」と閲覧や公開を諦めていないでしょうか。
一般的なスキャナーでは対応できない大型サイズや、虫食い・酸化が進んだ地図や図面であっても、適切な方法と専門的な技術を用いれば、安全に電子化することが可能です。
貴重な地図や図面の電子化は、単なる現物の保存にとどまらず、デジタルアーカイブし公開することで、学術研究の発展や地域活性化など新たな価値を生み出します。
この記事では、大型の古い地図や図面などの貴重資料を傷つけることなく安全に電子化する方法と、信頼できる専門業者選びのポイントを詳しく解説します。
目次[非表示]
劣化が進んだ大型図面・古地図を電子化するメリット
古い絵図や大判の図面は、時間がたつにつれて劣化が進むため、そのままの状態で閲覧し続けることにはリスクが伴います。電子化を行うことで、貴重な原資料を保護しながら幅広い利活用が可能になります。
貴重な原資料の劣化・破損を防ぎ長期保管
紙の地図や図面などは、湿度や光、摩耗などの外的要因に対して非常にデリケートです。また、虫食いや紙の酸化、折り目の破れなど、自然な経年劣化も避けられません。このような状態の資料を、利用者が閲覧のために直接手で触れたり広げたりすると、さらにダメージが蓄積されてしまいます。
地図や図面などを高精細なデジタル画像とすることで、利用者は現物に直接触れることなく、PCなどの画面上で細部まで拡大して閲覧できるようになります。これにより、物理的な破損リスクを抑えて、貴重な原資料を安全に長期保管することが実現します。
Web公開による研究・地域活性化への貢献
電子化した図面や古地図に、タイトルや年代、作者、地域などのメタデータ(属性情報)を付与し、デジタルアーカイブシステムを通じてWeb公開することで、資料の検索性・閲覧性が飛躍的に向上します。
遠方にいる研究者へのスムーズな資料提供が実現するだけでなく、郷土教育の教材や、観光・地域プロモーションの魅力的なコンテンツとしても活用できます。埋もれていた資料が広く共有されることで、地方創生やまちづくりなど、多方面への波及効果が期待できます。
破れやすい大型図面を安全にスキャンする方法
折り畳まれた図面やA0サイズを超えるような絵図は、一般的なスキャナーに通すことはできません。資料の形状や状態に合わせた専用機器を用いることで、貴重な資料を傷つけることなく安全に電子化ができます。
非接触型(オーバーヘッド型)スキャナーの活用
古い図面や折り目が弱っている資料を、一般的なフラットベッドスキャナー(ガラス面に押し付けて読み取るタイプ)にかけると、物理的な圧力がかかり、折り目から裂けるなど破損のリスクが高まります。
このようなデリケートな資料には、「非接触型(オーバーヘッド型)スキャナー」を使用します。資料を上向きに開いた状態で台の上に置き、上から光を当ててスキャンするため、資料に直接触れることなく安全かつ高精細に電子化できます。
さらに、紫外線や熱をほとんど発しないLED光源を使用する機器を選ぶことで、光による資料の退色やダメージも最小限に抑えられます。
▼非接触型高精細スキャナー

A0を超える特大サイズは分割スキャンと画像接合
非常に大きな絵図や古地図など、一度のスキャン範囲に収まりきらないサイズの資料は、複数回に分けて分割でスキャンします。
スキャン後、専門的な画像処理技術を用いて画像データの接合(合成)処理を行います。これにより、画像データどうしの継ぎ目が目立たず、細部まで鮮明に読み取れる1つの大判デジタル画像データに仕上げることが可能です。この工程には、画像の歪み補正や色調合わせなど、高度な専門技術が求められます。
▼大判サイズ対応非接触型高精細スキャナー

大型図面などの電子化は自前と外注、どっちがいい?
大型図面などの電子化を進める際に、「自分たちでスキャナーを導入して行うか」「専門業者に外注するか」で悩むケースもあります。大判サイズに対応した非接触型の専用スキャナーを自前で導入するには、数百万円から1千万円を超える高額な初期費用がかかるうえ、定期的なメンテナンスなどの維持費も発生します。
また、機材コストに加えて、貴重な資料を破損させてしまうリスクや、専門的なスキャン・画像処理技術を職員が習得する負担を考慮すると、専門業者への外注が安全かつコストパフォーマンスが高いといえます。予算を確保し、早急に電子化を進めたい場合は、専門業者へ一括依頼する方法が確実な選択肢です。
ただし、個人情報や機密情報が含まれる図面(行政のインフラ図面など)を扱う場合は、委託する専門業者の情報セキュリティ体制を事前に確認しておく必要があり注意が必要です。
信頼できる専門業者選びとWeb公開の第一歩
専門的な機材やノウハウを持たない状態で、職員が自ら大型図面の電子化作業を行ったり、公開システムをゼロから構築したりするのは非常に困難です。安全かつ確実にプロジェクトを進めるためには、適切なパートナー企業を選定し、無理のない範囲でスタートさせることが重要です。
貴重資料の取り扱い実績と専門設備の有無
古地図や図面の電子化は、一般的なオフィス文書のスキャンとは異なります。事前にしわを慎重に伸ばす作業や、劣化状態に合わせた取り扱いなど、独自のノウハウが不可欠です。
そのため、非接触型スキャナーや大判スキャナーなどの専用機器を自社で保有しており、官公庁や博物館での文化財・歴史的資料の取り扱い実績が豊富な専門業者を選ぶことが成功の鍵となります。
さらに、預かった資料を安全に保管するための耐火式の保管設備があるか、ISO認証(品質マネジメントや情報セキュリティ)を取得しているかなど、安全な保管・運用体制を持つ専門業者であることも重要なチェックポイントです。
ノウハウ不要で手軽に始められる公開システムの活用
「研究や地域のためにWebで公開したいが、ITのノウハウがない」「大規模なシステムを構築する予算もハードルも高い」という場合は、手軽に導入できるWeb公開の仕組みを活用するのがおすすめです。
例えば、当社が提供する「ふみかごSearch2.0」のように、画像データとメタデータをサーバーにアップロードするだけで簡単にWeb公開できるサービスを利用すれば、専門的なIT知識がなくても、コストを抑えてスモールスタートでデジタルアーカイブの運用を始められます。
まとめ
この記事では、破れやすい図面・古地図を電子化する方法について以下の内容を解説しました。
劣化が進んだ大型図面・古地図を電子化するメリット
破れやすい大型図面を安全にスキャンする方法
大型図面などの電子化は自前と外注、どっちがいい?
信頼できる専門業者選びとWeb公開の第一歩
博物館や美術館、資料館などに眠る破れやすい絵図や大型の古地図は、そのまま放置すれば劣化が進む一方です。しかし、専用の非接触型スキャナー等を用いて適切に電子化することで、貴重な原資料の保護と、Webを通じた幅広い利活用の両立が可能になります。
大型資料の取り扱いや高度な画像接合の技術を持つ専門の委託パートナーと連携し、手軽に導入できる公開システムを活用することで、貴重な資料を次の世代や地域社会へ届けるデジタルアーカイブを無理なくスタートさせることができます。
『デジアカ』では、官公庁・自治体・図書館・民間企業などで所有される貴重資料などの電子化をサポートしております。資料の整理、選定、公開までワンストップでの支援が可能です。まずは一度、所蔵資料の状況についてご確認いただき、お気軽にお問い合わせください。













