
文書情報管理士って知ってますか?その資格と必要性について解説
今回は公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が認定する文書情報管理士の資格についてご紹介します。
まずは、JIIMAがどのような団体で、どのような活動をしているのかを簡単にご説明いたします。
文書情報管理士とは何か、その資格で得られる知識について説明し、資格取得の重要性についてもお話しします。
日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)
JIIMAの前身は日本マイクロ写真協会であり、1958(昭和33年)年に設立されました。
1995(平成7年)年には、日本画像情報マネジメント協会に改称して、2013(平成25年)年に現在の日本文書情報マネジメント協会となりました。
協会の目的は、文書情報マネジメントの普及啓発であり、関係する諸環境の整備や認知度の向上、市場の形成などを挙げられています。
文書情報マネジメントの定義については、次のように述べられています。
JIS Z 6015:2016の「文書情報を真正に維持,保存,廃棄及び長期保存する組織的な運用。」を採用し、「文書情報の作成・取得段階から、保管・保存・再利用・廃棄までのライフサイクル全体を通じて、確実かつ効率的に管理するための手段として、構造化データ、非構造化データを問わず、ハード・ソフト・コンテンツを機能的に組み合わせ、目的に応じて文書情報を有効活用できるようにする。」と補足説明をしています。
活動内容は、展示会や各種セミナーの開催、資格認定や人材育成、標準化活動、製品認証、機関誌の発行や出版活動など、多岐にわたっています。
会員は北海道から沖縄まで約190社が参加しており、活動は公益活動に賛同する有識者と会員で構成された委員会によって実施されています。
文書情報管理士資格は、人材育成系委員会の文書情報管理士検定試験委員会が運営を行い、文書情報の活用や管理に関する技術と知識を有する人材の育成を通じて、社会に貢献することを目的としています。
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文書情報管理士
文書情報管理士とは、企業や組織内で文書情報の管理業務を専門的に担当できる人材です。
具体的には、文書の生成、利用、保存、廃棄などを適切に実施し、情報の流通や活用の効率化を図る役割を担っています。
情報化社会の進展に伴い、文書管理の重要性が増し、その専門知識が求められるようになっています。
文書情報管理士資格は、JIIMAが認定する資格試験で2001年から実施されています。
紙の文書をスキャナで保存し、コンピュータ画面で閲覧できるようにする技術や、大量の書類を効率的かつ安全に長期間保管するための関連技術、法律、規格などの知識を検定する資格です。
デジタル文書を安全かつ安心して活用できる仕組みを構築するために、文書の生成、利用、保存、廃棄に関する運用方法や、文書情報マネイジメントを実践するために必要な標準規格、法令、ガイドラインなどの知識を習得できます。
資格には2級・1級・上級の3つのクラスがあり、下位級の資格取得が受験条件になっています。
具体的な能力
・文書の基礎知識及び実技能力
・文書情報マネジメントに関わるハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク 関連の基礎知識
・文書情報マネジメントに関する日本特有の法令、標準規格の基礎知識
1級:文書情報管理の分野における高度かつ専門的な知識を持つ者とされています。
具体的な能力
・2級の能力に加えその専門知識及び実技応用能力
・文書情報マネジメントの作業に従事する作業者に対する指導力
・文書の取扱いにおける自動化に関する知識
・リスクマネジメントとセキュリティに関する知識
上級:最適な文書情報管理のあり方を構築できる能力を持った、トータルソリューションプロデューサーとして認定される人材です。
具体的な能力
・顧客の問題点や課題の本質を明確化できる課題分析能力とシステム構築能力
・保存性、原本性など文書情報管理の専門的知識および提案能力
・高い費用対効果を発揮できるコスト意識及び能力
・文書情報システムの構築、運用、監査に関する知識
現在累計で約17,000人以上が資格を取得しているとの事です。
資格取得の必要性
文書情報管理士資格の必要性は、主な理由として次のようなものがあげられます。
1. 業務効率の向上
現代では、多くの企業や組織がペーパーレス化を進めています。
紙媒体の文書を電子化し、デジタル文書で管理することで、情報の検索性が向上し、業務の効率化が図れます。
生産性向上にも寄与し、企業内のコミュニケーションを円滑にするこが可能です。
2. 情報セキュリティの確保
多くの機密情報や個人情報を適切に管理・保護することが求められています。
不適切な管理が行われると、情報漏洩や不正アクセスのリスクが高まり、企業の信頼性やブランド価値が損なわれる可能性があります。
文書の生成、利用、保存、廃棄を適切に行う仕組みを築き上げることが重要です。
3. コンプライアンスの遵守
実践するために必要な標準規格、法令、ガイドラインなどの知識を習得することで、必要な記録を保持しつつ、法令を遵守した情報管理が行えます。
大量のデジタル文書を効率的かつ安全に長期間保管して、企業の信頼性を高めることができます。
文書管理が会社の存続に関わっているというのは、決して大げさな話ではありません。
4.官公庁等の入札参加資格要件
文書情報管理は、民間企業のみならず官公庁・自治体にとっても重要な課題です。
官公庁などでは、デジタル化業務を外部に委託する際に、文書情報管理士が業務に関与することを仕様書に明記することが増えてきています。
文書管理の重要性が増し、その専門知識が求められるようになっています。
まとめ
この記事では、日本文書情報マネイジメント協会(JIIMA)認定の文書情報管理士の資格について解説しました。
文書情報管理の専門知識を身に付けることで、業務効率や情報セキュリティの向上、コンプライアンスの遵守などに貢献できることをお伝えしました。
また官公庁などでも、その専門知識が求められるようになっています。
現代の情報社会において、文書を適切に管理することは信頼性や効率を向上させる重要な業務です。
文書管理の重要性を感じられている方は、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
公益社団法人日本文書情報マネジメント協会
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