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貴重資料をデジタル化するメリット。希少性が高い資料のデジタルアーカイブを構築する方法

官公庁・自治体・図書館・博物館などでは、数多くの貴重資料が保管されています。希少性の高い貴重資料は、適切な保管が求められるだけでなく、破損や紛失に備えて対処することが望ましいと考えられます。そこで検討されるのが、貴重資料のデジタル化です。

貴重資料をデジタル化すると、現物のバックアップとなり、万が一劣化による破損が生じたとしても資料の内容を後世に引き継ぐことが可能です。

貴重資料のデジタル化を考えている組織の担当者さまのなかには、「貴重資料をデジタル化するメリットには何があるのか」「どうすれば貴重資料をデジタル化できるのか」と調べている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、貴重資料をデジタル化するメリットやデジタル化する方法、実際の事例について紹介します。


目次[非表示]

  1. 貴重資料をデジタル化するメリット
    1. 現物資料の破損・劣化を最小限にできる
    2. 時間や場所に制限されず資料を利用できる
    3. 検索が容易になる
    4. 貴重資料を適切に整理できる
  2. 貴重資料をデジタル化する方法
    1. ①資料の整理・調査
    2. ②資料のデジタル化
    3. ③アーカイブシステムの構築
  3. 貴重資料をデジタルアーカイブにした事例
    1. 自治体の事例
    2. 博物館の事例
  4. まとめ


貴重資料をデジタル化するメリット

貴重資料をデジタル化すると、現物資料の長期的な保存と利活用の促進につながることが期待できます。主なメリットは、以下のとおりです。


現物資料の破損・劣化を最小限にできる

貴重資料をデジタル化することで、現物資料の閲覧や取り扱いの回数を減らせるため、破損・劣化を最小限に抑えられるメリットがあります。

また、さまざまな人が現物資料を閲覧・回覧することによる紛失のリスクを減らせるほか、自然災害によって破損・紛失してしまった場合でも、資料の内容を残せるようになります。


時間や場所に制限されず資料を利用できる

デジタル化した貴重資料をインターネット上でアクセスできるようにすると、時間や場所に制限されずに資料を閲覧できるようになります。

資料を保管している場所にまで赴く必要がないため、学校での学習や研究資料として気軽に活用することが可能です。

博物館や図書館などの文化的施設であれば、歴史的・文化的な資料を公開することによって、価値が認知されて地域の活性化につながると期待できます。


検索が容易になる

デジタル化した貴重資料にメタデータを付与することで、検索が容易になるメリットもあります。メタデータとして記述する情報には、以下が挙げられます。


▼メタデータとして記述する情報の例

  • 資料のジャンル
  • 資料のタイトル
  • 作者
  • 作成された年代・日付・場所 など


検索時に使用できるキーワードを細かく指定してデジタルアーカイブを構築すれば、目的の資料を検索しやすくなり、作業の効率化につながります。


貴重資料を適切に整理できる

貴重資料を適切に整理できることもメリットの一つです。

デジタル化を行う前には、資料の系統や状態などを調査する必要があります。保存状態を確認して補修したり、目録を作成したりして現物の貴重資料を整理することで、長期にわたって管理しやすい環境を整えられます。



貴重資料をデジタル化する方法

貴重資料をデジタル化して、情報共有・検索がしやすいようにするためには、アーカイブシステムを構築して運用することがポイントです。ここからは、貴重資料をデジタル化してデジタルアーカイブを構築する方法について解説します。


①資料の整理・調査

1つ目は、資料の整理と調査です。

デジタル化する貴重資料の種類や系統を整理して、どの資料をデジタル化するかを検討します。その際、希少性や保存の緊急性、劣化状況などからデジタル化する資料の優先順位を決めることがポイントです。劣化が進んでいる資料については、同時に現物の補修を検討する必要があります。


②資料のデジタル化

2つ目は、資料のデジタル化です。貴重資料の種類や状態に合わせた方法でデジタル化を進めます。


▼貴重資料の種類に合わせたデジタル化の方法

資料の種類

方法

文献・史料・図書・雑誌 など

  • 専用の高性能スキャナでの画像データの取り込み
  • 高性能デジタルカメラでの撮影

マイクロフィルム

マイクロフィルムスキャナを使用しデジタル画像データを作製


デジタル化したあとは、画像データの品質検査を行い、ユーザーが使いやすいデータ形式に編集する必要があります。

なお、マイクロフィルムのデジタル化については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

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③アーカイブシステムの構築

3つ目は、アーカイブシステムの構築です。

デジタル化した貴重資料の目的や利用方法に合わせて、アーカイブシステムを構築します。アーカイブシステムを構築する際は、以下の機能について検討する必要があります。


▼アーカイブシステムの構築にあたって検討する機能

  • 検索・出力機能
  • データの編集機能
  • アクセス制限の有無
  • マルチデバイス対応の有無
  • ほかのシステムとの連携機能


なお、デジタルアーカイブの課題やメリットについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

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貴重資料をデジタルアーカイブにした事例

ここからは、貴重資料をデジタル化してデジタルアーカイブを構築した自治体と博物館の事例について紹介します。


自治体の事例

ある自治体では、市が運営する中央図書館における情報提供の一環として、デジタルアーカイブに取り組んでいます。

世代を超えて地域情報を伝えるために、市に関する歴史・ひと・情報を収集・保存して一般公開しています。地域住民への興味関心を高めたり、図書館への来訪を促して、地域の活性化につなげることを目指しています。


博物館の事例

歴史や芸術、民俗、自然科学などに関する貴重な資料が保管・展示されている博物館においては、展示物をデジタル化して、画像データをアーカイブで公開している施設があります。

展示物をデジタルアーカイブで閲覧できるようになると、展示期間や展示スペースの制約が解消されるほか、展示物の細部までを鑑賞することが可能です。また、国内外の多くの人々の目に触れることで、学習や研究活動への貢献、展示物への興味関心の醸成につながると期待できます。



まとめ

この記事では、貴重資料のデジタル化について以下の内容を解説しました。


  • 貴重資料をデジタル化するメリット
  • 貴重資料をデジタル化する方法 
  • 貴重資料をデジタルアーカイブにした事例


貴重資料のデジタル化には、現物資料の破損・劣化を抑制するとともに、場所や時間に関係なく円滑な情報収集ができるようになるメリットがあります。

自治体・図書館・博物館などが保有する貴重資料をデジタルアーカイブで公開すれば、学習や調査研究などにも貢献すると考えられます。

デジタル化を進める際は、資料の整理・調査をはじめ、スキャンによる画像データの作成、アーカイブシステムの構築といった工程が必要です。現物資料を安全にデジタル化して、高品質かつ利便性の高いデジタルアーカイブを構築するには、専門企業への依頼がおすすめです。

デジアカ』では、官公庁・自治体・図書館・民間企業などで所有される貴重資料やマイクロフィルムのデジタル化をサポートしております。資料の整理や選定、デジタルアーカイブの構築、公開に至るまでワンストップでの支援が可能です。

こちらから資料をダウンロードしていただけます。

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なお、資料をデジタル化するメリットについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

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