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ニューディール政策下の米国の若者の救済と動員:市民資源保全団(Civilian Conservation Corps:CCC)の活動について

米国も世界も益々混迷しているような情勢ですが、私達は相変わらず目の前の仕事や生活に追われており、あっという間に2026年も10月後半を迎えてしまいました。

今回はたまたま目にした米国の市民資源保全団(または市民保全隊:Civilian Conservation Corps: CCC)に関する写真を紹介したいと思います。

1929年10月24日のニューヨーク・ウォール街の証券取引所で起きた株価の大暴落をきっかけとして、世界大恐慌が始まり、多くの企業や銀行の倒産が相次ぎ、膨大な数の失業者が急増し、世界的に多くの人々が深刻な貧困状態に追い込まれました。当時の米国のフランクリン・D・ルーズベルト大統領(Franklin D. Roosevelt: 1933-1945)は、この世界大恐慌から、脱却するために、一連の経済・社会政策であるニューディール政策を打ち出しました。その中で失業者対策として、1933年に、連邦緊急救済局(Federal Emergency Relief Administration:FERA)による、各州政府に資金(補助金)を交付し、地方自治体を通じて一般の失業者への直接的な現金給付(生活救済)や、地域の公共事業による雇用創出を行うプログラムと、18歳から25歳までの独身男性を対象として、国立公園や公有地での植林、森林火災の防止、治水、道路建設などといった自然環境の保全事業に従事させる市民資源保全団(Civilian Conservation Corps: CCC)というプログラムを開始しました。

Camp F58C, CCC, CO No. 829-Bear Creek, Denver CO., March 1938. No. 35GE-1E-1, Box 1, RG35GE Civil Conservation Corps, Prints: CCC Activities, 1933-1940., National Archives in College Park, MD.

上の写真はコロラド州のデンバー市からの南へ下ったところのベア・クリークにあった、市民資源保全団のキャンプです。こうしたキャンプは、米国内の各州や各地域にありました。市民資源保全団という組織は、あくまで市民の中の若者層で構成されており、決して軍隊ではありませんでしたが、運営上また手配上の目的から、これらのキャンプの管理は、米陸軍が担っていました。

Army Corps Areas:For logistic purposes, CCC were organized under the nice Army Corps Areas. From 2018 Genealogy Fair Session 4 - How to Search for Photographs that Document CCC Camps & Activities: National Archives: https://www.youtube.com/watch?v=8HDMJp90Hdg

2018年に米国国立公文書館が、この市民資源保全団の写真資料の調査の仕方について1時間ほど職員が発表したことがあり、それが現在ユーチューブで見ることができるようになっています。上の情報はその発表の中の提示資料の1つです。当時の陸軍省/米陸軍がキャンプの建設、施設管理、給与・食糧・制服・医療の支給及び日常業務を担当し、労働省、農務省、内務省が、自然環境保護や建設関係工事作業を指揮するといった形になりました。

Left: A &N CCC 7. Enrollees dressing. 1938. No. 35GE-1D-16, Box 1.

Right: CCC Enrollees studying project math. Camp SCS4, Sebastopol, CA. No. 35GE-1G-1, Box 1.

Both from RG35GE Civil Conservation Corps, Prints: CCC Activities, 1933-1940., National Archives in College Park, MD.

Left: 34-524 CCC 1938. Spelling exercises serve in place of setting up exercise for these members of Co. 544 CCC Yellowstone Park, in Fort Missoula, District CCC Montana. No. 35GE-1G-4, Box 1.

Right: Enrollees at work in company workshop. 687th Company CCC, Camp Walhalla, F23, Walhalla, MI. No. 34 in the File 35GE-2E, Box 1.

Both from RG35GE Civil Conservation Corps, Prints: CCC Activities, 1933-1940., National Archives in College Park, MD.

上の4枚の写真は、寝室、数学のクラス、スペリング演習、ウッドカッタークラスの様子です。市民資源保全団の日常生活は、昼間のトレーニング時間だけでなく、寝る時も食べる時も一切個人のスペースはなく、つねに集団生活を基本としていました。軍隊であれば、それはあたり前のことですが、彼らはあくまで一般市民であり、彼らが参加していたのは、あくまで市民としていろいろな知識や技術を習得し、それを当時の公共事業を担っていくものでした。が、彼らが学んでいたのは、上記のような室内でできることだけではなく、下の写真にあるように、道路や橋を作ったり、ダイナマイトなどの爆発物を扱ったり、ブルトーザーなどの大型重機を操作したり、車の修理、映像やラジオ技術や測量の技術など実に多岐にわたっていました。

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